ノルウェー人っておしゃれ?
2000年に「ノルウェー夢ネット」というサイトを立ち上げた際、最初に書いた記事が「衣食住の優先順位は?」というタイトルで、ノルウェー人は衣食より住にお金と時間をかける、と書きました。その印象は今でも変わらないのですが、今回は「衣」について取り上げてみましょう。
1995年に初めてノルウェーの田舎のカレッジに留学した時は、衝撃がたくさんあったのですが、「アディダスのジャージ着用率高し」という点も含まれていました。地元の人も、学生たちもジーンズ・ジャージにトレーナーやセーターばかりで、日本人女性の大好きな「着まわし」という概念はあまりないみたいでした。そもそも洋服屋自体、あまりありません。
首都オスロまで遠征した際に、街のあちこちにある「H&M」に入ってみました。当時はもちろん「H&M」は日本展開をしていません。店内には、すごくカラフルでリーズナブルな服がたくさん並んでいました。とりあえず日常着としてトップスとボトムを買ったのですが、ワンシーズン着ただけで、ほつれてきたり摩耗していきました(あくまでも16年も前のノルウェーでのエピソードです。現在はきっと事情が違うと思います)。とりあえず「“H&M”がノルウェーではすごく人気」と刷り込まれたのです。留学中、だんだんおしゃれ感覚がおかしくなった私。帰国後、銀座で友達と会った時には、驚きました。「なんで会社に行くだけでそんなにおしゃれするの?」って。可愛いワンピースに、華奢なヒール靴、ブランドバッグ。ノルウェーでブランドバッグを見たのは、オスロで1回だけでした。対する私は、ジーンズ、リュックサックにぺったんこ靴。田舎っぺ大将の一丁できあがりです。「社会復帰」するまでに、かなり時間がかかったことは言うまでもありません・・・。
さて次の留学は1999年~2000年です。場所はオスロ。今度は別の意味で驚きました。「みんなアディダスのジャージ着ていない!」。学生寮のルームメイトは、いつもおしゃれにキメていましたし、キャンパス全体、それほど「だっさ~」という雰囲気ではありません。大学図書館で司書をしている日本人の方は、90年代初頭に留学経験がありましたが、その頃は本当に「みんな小汚かった」と述懐し、「今は本当にみんな、おしゃれになったわよね~」としみじみ。ノルウェー人たちもテレビでアメリカの番組をたくさん見て、外の文化に触れる機会も増えました。ファッションに気とお金を使うようになったのも「グローバリゼーション」の一環なのでしょう。嗚呼。
それからも私は毎年、ノルウェーを訪れる生活が続きましたが、ある年を境にヴィトンのバッグを見る機会が増えました。最初は「ぱちもん?」と疑ったのですが、今ではちゃんとオスロにヴィトンショップがありますよ。他にもブランド品を扱うセレクトショップも増え、「みんなが”H&M”」の時代は過ぎた感があります。
で、ノルウェー人がおしゃれかどうかなんですが、羨ましいのはやっぱり、あの人たちはプロポーションがいいこと。背は高く、足は長く、小顔で、ヘアスタイルもそれほど凝らなくても自然にきれい。あまりお金のかかっていない大量生産の服でも、着こなせてしまうのがいいですよね~。あとメイクでも、もともと彫りの深い顔なので、アイメイクさえちゃちゃっとやれば、それなりに素敵。若い人は特に、ファンデーションまで塗らずにアイメイクだけって場合が多い気がします。
さて最後に。たとえ今でも普段着は「ジャージ」というノルウェー人でも、あっと驚くパーティ用のフォーマルなお洋服を持っていること。特にクリスマスシーズンなどに合わせて、寒いノルウェーに不似合いな露出の高いドレスを着て驚かせてくれます。「ハレ」の場には、派手にキメてくれるのが、ノルウェー人です(男性もすごい柄のネクタイをしている!)。
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2011年10月14日8:56 PM
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