ノルウェー語講師・青木順子さんのエッセイ > 2012
­

小心者と講演

のっけから告知で失礼します。
9/28(金)18時より、ノルウェー大使館にて開催される「みゆき野映画祭」で、
講演をすることになりました。主にノルウェーの児童文学についてお話する予定です。
ぜひこちらのページをご参照ください。熱烈大歓迎です!

・・・とかって書いているじゃないですか。
確かに、「たくさんの方に来てほしい!」と心の底から思っているんです。
しか~し!実際に、「講演、申し込みました」とか生徒さんに言われると、お礼よりも
「申し訳ございません!」という気持ちが先に立ってしまうんです。
ちょっとこの心理を説明いたしましょう。

ノルウェー映画のプレゼン

ノルウェー映画のプレゼン

講演の依頼をいただく時が、おそらくテンションMAXです。
「うわ~、やった~、やります、やります!」みたいなノリで。
さてそれから、「そろそろ講演の準備をするか」という段階になりますね。
なんせ気がちっちゃいので、時間には十分ゆとりを持って臨みます。
そこでサマリーや、最近、使い始めたパワーポイントでツールを作り始めるんですが・・・。

徐々に、講演の依頼をいただいた時のテンションが、下がっていきます。
「あれも話したい、これも入れたい」みたいに「う~ん」と悩みますね。
ま、でも基本、ノルウェーに関するテーマなので、悩みも楽しいといえば楽しい範疇です。

読書サークルにて絵本紹介

読書サークルにて絵本紹介

今はさすがにやっていないのですが、講演なるものを始めた10年以上前は、
一字一句、原稿を書いていました。
鮮烈に覚えているのは、2000年、オスロ大学の留学を終えて、ノルウェー大使館で
開催された「ノルウェー文化サロン」で講演する際のこと。サマリーは事前に作っていたのですが、
それだけでは不安だったので、行きの電車の中で原稿を詳細に書きましたね。
ちょっとしたジョークまで書くというゆとりのなさ(苦笑)。はい、もういっぱいいっぱいでした。

緊張MAX、ノルウェー語イベント

緊張MAX、ノルウェー語イベント

その後、とある知人から講演を依頼され、やはり留学体験などを話す機会がありました。
同じく、「一字一句スタイル」で臨んだ講演後、「君は、書くものの方が面白いね。
話はつまんないよ」とメッタ斬りにあいました(涙)。
その言葉が以来、トラウマになったのは言うまでもありません。

ただ、確実に言えることは「場数を踏む」ことの大切さです。その後も、へっぴり腰スタイルながら
講演の依頼は受け続けました。段々と客席を見るゆとりが生まれ、一字一句書かなくても、
話せるようになったのです。

初期の頃の「ノルウェーについて学ぶサロン」

初期の頃の「ノルウェーについて学ぶサロン」

特に大事だなぁと感謝しているのは、フィンツアーで開催させていただいている
「ノルウェーについて学ぶサロン」の存在です。
2006年にスタートし、すでに56回を終えました。最初の頃は、お話するのも
気恥ずかしかったのですが、さすがに慣れますね。
あとゲスト講師の皆さんが素晴らしかったことも、勉強になりました。とりわけノルウェー人の
ゲスト講師は、最初は「この人で大丈夫かな?」というような学生ですら、プレゼンになると
堂々としていて、いかしたことを口にしている。刺激になりました!

一番最近の「ノルウェーについて学ぶサロン」

一番最近の「ノルウェーについて学ぶサロン」

今でも、もちろん講演前と講演中は緊張しています。「なんでこの依頼、引き受けちゃったんだろ・・・」
って引き返したくなる感覚すらあります。
ただ昔と決定的に違うのは、客席を見て、反応を感じ、本筋とは関係ない冗談とかも言えるように
なりましたし、質問に対しても余裕をもって答えるようになったかなぁ・・・と思います。(って自己評価甘いですか?)
あと印象的だったのは、私が岡山で講演をした際に、参加者の方がとても誉めてくれました。
そして去年のノルウェーツアーに申し込んで下さったのです。講演、侮りがたし!ですね。

これからも、講演の機会は「ありがたいことよのぅ」という感謝の気持ちを忘れないようにします。
小心者の限界に挑みま~す。

10月開講の「ノルウェー語&セレクトレッスン」絶賛、募集中です。「セレクトレッスン」は各回、
テーマを決め、好きな回に参加できるという新企画です。「旅で使えるノルウェー語」というテーマもあります。
お申込み・詳細はこちらからどうぞ!

9/29(土)の「ノルウェーについて学ぶサロン」は、「素敵なノルウェーライフ~旅先で出会った
女性たちの選択~」と題し、このエッセイでも取り上げた女性たちについて紹介します。
ノルウェーの社会背景も絡めてプレゼンする予定です。お申込み・詳細はこちらからどうぞ!

 

Twitterやっています。Follow me!
http://twitter.com/#!/norwayyumenet