ノルウェー語講師・青木順子さんのエッセイ > 2012
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ノルウェー人 in Tokyo

スティングが歌った「Englishman in New York」。
そのうち、誰か「Norwegian in Tokyo」を作ってくれないかなぁと夢想しながら、このエッセイを綴ります。

一般的なノルウェー人にとって、日本や東京へ来るというのは、まだまだ「お~~!!」という感じの一大事。
今まで何度か仕事やプライベートで、来日したノルウェー人のアテンドや通訳を行いましたが、ノルウェー人の
「ウキウキぶり」には微笑ましくなるものがあります。

東京に来られてご満悦!

東京に来られてご満悦!

特に、仕事で、つまり誰かが旅費をもってくれて来日するノルウェー人の、はしゃぎぶりようといったら・・・。
ホント、「地球に生まれて良かった~!!」を地で行ってますね。

こんな「うきうき」ノルウェー人と一緒に東京を歩くと、見慣れた景色、見慣れた風景が新しい視点で見ることができます。
例えば、新宿の高層ビル街をノルウェー人ゲストと歩いていた時。普通に、枯葉掃除をしている清掃員がいました。
彼曰く、「ノルウェーでは枯葉を掃除する人なんていないよ!」といたく感動。

私も何だか、掃除をしてくれる人に、たとえそれが仕事であっても感謝したくなる気持になります。

東京湾クルーズご一行様

東京湾クルーズご一行様

こんなこともありました。
普通に都内でタクシーに乗った時、シートにかけられたレースカバーに感動するノルウェー人。
「ノルウェーのタクシーはこんな工夫しないよ!」
かたや、レースカバーなど全くもって感動しない日本人。でも「そういえば、そうだったね」と
日本のタクシーに感謝したくなる気分に。

また、駅やバス停できちんと行列している乗客や、そして電車やバスが所定の位置に
ちゃんと停まることも、感動ポイントみたいです。

確かにノルウェーでは、乗客の数も東京に比べれば圧倒的に少ないですから、列をきちんと作るという
感じではなく、電車やバスが停まるとそこにわっと人が集まり、がしがし乗車していきます。
また当然、駅に「ここに乗車します」ポイントはありませんし、バスの停車位置も結構、いい加減。
なので、ノルウェー人からすれば、あれだけの混雑電車でも静かに理路整然と乗っている日本人が、
感嘆!なのです。

ティーセレモニーは神秘!

ティーセレモニーは神秘!

あとアテンドする時に、いろいろ悩むのが食事処ですが・・・・。

ことノルウェー人の場合、それほど悩まなくても大丈夫なのは、嬉しい限りです。
というのも、大抵の場合、「おいしい!」「安い!」を連発してくれるので、助かりますね。
学生グループのアテンドでは、なるべく安い居酒屋さんへ。そこで「ここには飲み放題という
システムがあって・・・」と説明すると、「え?そうなの?」とみんなのテンションはMAXになります。
そして案の定、思いっきり飲みの限界に挑戦するのがノルウェー流。安い居酒屋さんのお料理でも、
みんなきれいに平らげてくれます。

ノルウェー人の好きなSake!

ノルウェー人の好きなSake!

予算がたっぷりある大人グループのアテンドでは、回らないお寿司や高級すき焼きが、無難です。
特に、なぜか知らないのですが「神戸牛」を所望するノルウェー人が目立ちますね。なぜ?
こればかりはナゾです。

スシ喰いネ!

スシ喰いネ!

あとノルウェーのテレビでやったのでしょうか、日本には「ビールで育てられた牛がいる」というエピソードを
今までノルウェー人の口から何度も聞きました。ノルウェーのパブではビール1杯1000円くらいしちゃうので、
「そんな牛にあやかりたい」と真面目に思っていそうなノルウェー人が愛おしいです。

そうそう、ノルウェー人のいいところは、基本、「いいね!」と何でも前向きで満足してくれる人が多いこと。
不満ばっかりやすぐに疲れた~を連発するような人と違って、一緒にいてこちらも元気をもらえます。

今月もアテンド・通訳の仕事があるのですが、今度はどんな出会いや発見があるか楽しみです!

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