ノルウェー語講師・青木順子さんのエッセイ > 2014
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統計で見るノルウェー

ノルウェー人と会話していると、「数字」に関する質問をよく受けます。
「東京の人口は?」、「失業率は?」という簡単な質問から、「出生率は?」「スカイツリーの高さは?」のような、ちょっと知識を要するものまでいろいろです。
え~と、う~んと答えに窮する日本人。一方、ノルウェー人は、自国の「数字」について詳しいことがほとんどです。
それは、SSB(中央統計局)のおかげなのでは?と推測しているのですが・・・。私もサイトの記事やTwitterでお世話になっているSSBと統計について取り上げてみましょう。

 まずSSBの簡単な紹介から。1876年設立。1000人以上のスタッフが働いています。毎日、複数の統計を発表し、それがその日のニュースになることが多いです。

 私が感心するのは、SSBのサイトトップページのデザイン。とてもすっきりして分かりやすいです。
人口、GDP、失業率といった基本のデータが一目瞭然。そして、調べたい統計の検索ができるのですが、キーワード「A-Å」というコーナーがあり、お目当ての統計にたどり着きやすいです。
この「A-Å」のコーナーをじっくり見ていると、「いろいろな統計があるのだな~」と感心しきり。
今回は、ノルウェーについてよく紹介される統計ではなく、「え?これ何?」といった統計を拾ってみましょう。

 Elgjakt(ヘラジカ狩り)が、律儀に統計になっています。2012年秋から2013年冬のシーズンでは、34600頭のヘラジカが哀れにも狩られちゃいました。前シーズンより1800頭減少しているそうです。しかし、どうやって統計取ってるのか・・・謎です。

狩りで一休み中

狩りで一休み中

 Frisør(美容院)という単語を見つけて、「これはどんな?」とクリックしました。2013年の美容にかけるお金は前年より3.3%増加したそうです。ふ~ん。
この統計で面白いなぁ~と感じたのは、項目のまとめ方です。
まず「PCの修理代」、「家財の修理代」と並び、「その他の出費」として、
1)クリーニング代、2)美容にかかった費用、3)葬式代
とまとめてあります。なんでこの項目が同じ表になるのか・・・・フシギですね~。

高齢者センターにも美容院

高齢者センターにも美容院

 Høyde(身長)は、徴兵時に計測された平均身長が紹介されています。ですから20代前後の男性の身長ですね。
ノルウェー人の身長というと、「高い!」というイメージですが、1880年の平均身長は170センチと現代の日本男性とあまり変わりない高さです。それからぐんぐん伸びて2010年には180センチです。食糧事情が良くなり、罹患率も下がり、すくすく成長していったようですね~。

背が伸びました!

背が伸びました!

最後にメジャーな統計もご紹介しましょう。「メディアバロメーター」です。これは、ノルウェー人は1日に平均してどのようなメディアを利用しているかの統計です。

常にトップだった「テレビ」は、2012年に「インターネット」にその座を奪われました。これは納得できる内容です。それよりも私の興味を引いたのは、オレンジの線「ラジオ」の安定性です。2012年では「新聞」を抜くほどの利用率の高さ!
思えば、ずいぶん前にノルウェー人の友達の家にはラジオがかかっていました。そして私が毎年、夏に居候させてもらっている友達も、お気に入りのラジオ番組が幾つもありましたっけ。

勉強?それともネット?

勉強?それともネット?

 SSBのサイトは英語ページもありますので、「神秘のノルウェー」の統計に触れてみてください♪

2月15日(土)開催の「ノルウェーについて学ぶサロン」は、「日本に魅せられたノルウェー人~アネッテさんの語る留学、就職、将来の夢」です。ノルウェーと日本で日本語を学び、現在はノルウェー大使館研修生のアネッテさんは、難しいと言われる日本企業への就職も決まっています。アネッテさんの体験談や日本とノルウェーの様々な比較を伺いましょう♪

 2月9日(日)の「セレクトレッスン」は「ネイティブによる発音特訓」です。人気講師のJack先生が日本人の苦手な音を集中的に特訓してくれます。各回参加なのでお気軽にご参加ください♪

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