ノルウェー語講師・青木順子さんのエッセイ > 2013
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夏休みから秋へ

イメージとして分かるかもしれませんが、ノルウェー人の夏休みは長いです。
3週間でも「短い」と感じるほどで、私の周りは4~6週間という人が多かったですね。
長い休暇の前に「休暇手当」というものが、支給されます。昨年度の給与の12パーセントが、なんと税の控除なく(←これ、ノルウェーではすごく大事!)もらえちゃうのです。

夏休み前、職場の「お茶会」

夏休み前、職場の「お茶会」

さてノルウェー人の夏休みは、職種にもよりますが、早い人で6月末、多いのが7月からスタートで、今年は8/5から仕事スタートという人が多かったようですね。
学校の新学期は8月15日頃でしょうか。ちょうど日本のお盆の時期が、向こうではスタートの時期と重なります。
日本では8月は「真夏」というイメージですが、ノルウェーでは「秋学期」が始まり、早くも初秋の雰囲気になっていきます。

長かった夏休み、ノルウェー人はどんな過ごし方が一般的でしょうか?
海外旅行に行く人は多いです。特に、Syden(シードゥン)と呼ばれる地中海沿岸諸国に行くのがポピュラーです。中でもスペインのグラン・カナリアはチャーター便がたくさん出て、ノルウェー人のみならず北欧人がたくさん訪れているようですね。
笑えるのは、ノルウェー人がスペインのリゾート地の地名に詳しいこと、詳しいこと。はい、感服いたします。

あとノルウェー人と言えば切っても切れないのが、Hytta(ヒュッタ)で過ごす夏休みです。Hyttaは以前の回でも触れたかもしれませんが、海辺や山にあるセカンドハウスですね。昔は電気も水も通っていない屋外トイレのHyttaが普通でしたが、スポイルされている現代ノルウェー人は、どんどん快適なHyttaを作るようになりました。

山のヒュッタ

山のヒュッタ

自分が持っていたり、家族のHyttaに行ったりもアリですが、レンタル・ヒュッタも多数、あります。ノルウェー国内はもちろん、デンマークのスケーエン地方(沿岸部)も人気です。

海辺のヒュッタ

海辺のヒュッタ

 

海辺のヒュッタ室内

海辺のヒュッタ室内

こんな感じで国を挙げて夏休み体制に入っているので、バスや地下鉄など公共交通機関の本数は減り、新聞は薄くなり、テレビも「手抜き」番組を流しています。もう全国民の総意で「だって、夏休みなんだもん!」って立派な言い訳です。

そんなノルウェーでも、夏に働いている人はいます。
まず学生のアルバイトが多いですね。私の日本に留学中のノルウェー人は、わざわざ帰省して、IKEAでバイトしていました。「日本にもIKEAあるのに・・・」と苦笑しちゃいました。
なので夏休み時期にお店に行くと、不慣れな学生バイトが対応するので、お目当ての本が見つからない、とかいろいろ不便がありました。でも「夏休みだから」と言い訳が通用しちゃうのが、ノルウェーです。

家や庭の手入れも大事!

家や庭の手入れも大事!

毎回不思議なんですが、あれだけの人が長期で休んでも、国ってまわっていけるんだなぁ、と。日本も、少しは「北欧型」を目指せばいいのに・・・と思ってしまいます。

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