ノルウェー語講師・青木順子さんのエッセイ > 2013
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ベストシーズンのノルウェー!

日本だと6月=梅雨でじめじめ、という印象ですが、ノルウェー人によると「6月は一番いい月」という答えが返ってきます。
ということで、フリーランスの特権(ってあまりないのですが)を生かし、6月、「ベストシーズンのノルウェー」に旅行してきました。

数えきれないほどノルウェーには行っているのに、毎度悩むのが、「服装」です。
出発2週間くらい前から、1日に何度も天気予報のチェックをして、「え?こんな寒いの?」「え?雨ばっかり?」と知り、セーターやら雨用ヤッケなど荷物はどんどん増えていきます。
しか~し、オスロ空港に到着した時、空は晴れ、しかも思ったより暑い・・・。そう、汗ばんだほどです。「おかしいなぁ・・・」と思いつつ、到着日は極度の疲労と眠気でダウン。
翌日も晴れ!「でもいつ寒くなるか分からない」と少々、着ぶくれ気味に街へと繰り出します。
途中、歩いていて大きな公園があったのですが、ノルウェー人たちが、思い思いに「日焼け」に励んでいました。たとえ真っ白な肌が赤くなるだけだとしても、その健気さに泣けてくるほど・・・。

大体、芝生にシートを敷いて、女の子はビキニ、男の子は海パンスタイルで、「まぐろ」のように寝っころがっています。はい、あの大量の「まぐろ」軍団を見て、私は「築地」を連想しちゃったほどです。
一方、私は分厚い服装に汗ばみ、「せめて半そで1枚くらい持って来れば良かった・・・」と後悔するほどでした。嬉しい誤算ですが、とほほ気分です。

大量のノルウェー産「まぐろ」

大量のノルウェー産「まぐろ」

結論から言えば、私の1週間の滞在中、ずっとお天気には恵まれました。
そこで印象に残ったことはたくさんあるのですが、「短い夏、束の間の晴れをいかに楽しむか」というノルウェー人の情熱に圧倒された感があります。

夏の風物詩として、ノルウェー人のバーベキュー好きが挙げられます。
たとえ使えるのが1年のうち1,2か月だけだとしても、立派なバーベキューコンロを持っているお宅は多いです。コスパなんて関係ありません。
若い子たちは、「使い捨てバーベキューセット」を使用して、気軽にパーティをしています。
ある夜(といっても十分、明るいのですが)、大きな公園を通った時に、「火事??」と思えるくらい煙が各所でもうもうと立ちこめています。
「あ、使い捨てバーベキューセットでパーティしているのね」と理解しましたが、かなり異様な光景でした。

火事かと思いきや・・・

火事かと思いきや・・・

その他にも「夏」ならではのイベントに偶然、遭遇しました。
バイキング船博物館や民族博物館があるビィグドイ地区の「秘境」を友達と散歩中。
ちょっとした小高い道をあがると、いかにもノルウェーという感じの気持ちのいい山荘風カフェがありました。
そこでは、ジャズトリオが屋外ライブ演奏中で、観客たちは気持ちのいい天気と眺め、そして音楽を楽しんでいます。「ああ、この気軽な感じがいいなぁ」と私たちも、しばし足を止めて、演奏を聞いて雰囲気を楽しみました。

偶然見つけたジャズライブ

偶然見つけたジャズライブ

また後日、日本人の友達と大きな公園を突っ切ろうとしたら、大きな特設ステージが組まれ、オスロ・フィルハーモニーオーケストラが演奏をしているではないですか!
観客たちは、芝生に寝転んだり、食べたり飲んだりしながら、リラックス全開で上質なクラシック音楽を楽しんでいます。
もちろん無料イベントで、友達と「こういうところは、ノルウェーはいいよね」と粋な演出に喜びました。

公園のクラシックコンサート

公園のクラシックコンサート

たった1週間の短い滞在でしたが、まるで「水を得た魚」のように、時に汗ばみながら、オスロの東~西~南~北とたくさん歩き、満喫しました。
食べ物に旬があるように、旅にも「行くのにベストなシーズン」ってあるのだなぁと実感した次第です。

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